コラム「業界歴35年 御大Xが競艇に物申す!」の35回は、1月27日にびわこボートレースで開幕する「びわこヴィーナス! 酒処 京都 新京極 スタンド杯」の見どころについて語りたい。ずばり期待しているのは、2021にブレークとみる若手の出口舞有子と、地元ベテランの香川素子。出口と香川に限らず、2021年の女子戦の焦点は、各世代間の激突、下剋上が大きな見どころと思っている。

ベテラン勢から新世代まで入り乱れる群雄割拠の女子レース

女子戦で思い出すのは、1998年の三国・女子王座決定戦(現レディースチャンピオン)。当時、24歳だった西村めぐみ(現、本部めぐみ)が、並みいるベテランを相手に、カドまくり一撃で優勝を飾ったシーンを鮮明に覚えている。それまで鵜飼菜穂子、日高逸子、山川美由紀、谷川里江ら銘柄級のベテランが幅を利かせていた女子リーグにおいて、「世代交代」が叫ばれるようになったのは、あの優勝からだと記憶している。

本部は29歳だった5年後にも、2コースから人気のイン山川美由紀をまくりで沈めて、2度目の女子王座決定戦V(芦屋)。本部に続いて優勝した横西奏恵、海野ゆかり、田口節子ら「第二世代」は、本部の活躍が起爆剤になったのは間違いないだろう。

そして、小野生奈、遠藤エミ、平山智加、平高奈菜ら、絶対的なスピードと旋回力を誇る「第三世代」が台頭してくるのだが、一方で山川、日高、寺田千恵ら第一世代のベテラン勢もいまだ健在。昨今は、大山千広を頂点とする「第四世代」も急激に力をつけてきている。

今節注目はデビュー7年目28歳の出口舞有子

2021年の女子戦線はどう動いていくか。オープニングの「徳山オールレディース」(1月3~8日)は鎌倉涼のイン逃げ、続く「蒲郡ヴィーナスシリーズ」(同13~18日)は遠藤エミのカドまくり一撃、そして「下関オールレディース」(同20~25日)は平高奈菜のイン逃げと、ともに30歳代の「第三世代」の優勝で幕を閉じた。27日開幕のびわこヴィーナスには、53歳の谷川里江から20歳の平川香織、金子七海、野田なづきまで、最大33歳差の選手たちが集結。世代間の激突から目が離せない。

特に今節注目しているのはデビュー7年目の28歳、出口舞有子だ。女子戦ファンならおなじみの「攻めのレース」に徹する元気娘。昨年12月の住之江オールレディースで待望の初優勝を飾った勢いで、2021はブレークの予感が漂っている。

今年初戦の「びわこ男女W優勝戦」では、予選4連対の活躍で、準優勝戦も3着。優勝戦は5着だったが、5コースからコンマ05のトップスタートを放ち、攻めの姿勢をアピールした。びわこは大の得意水面で、昨年9月の「プレミアムG1ヤングダービー」では予選3勝で準優勝戦に進出。結果は5着だったが、3コースからコンマ05のトップスタートを決めて、磯部誠ら男子の記念級相手に見せ場を作った。

近況、相性抜群のびわこで、出口が狙うのは優勝のみ。昨年末の浜名湖クイーンズクライマックスに参戦した小野、田口、細川裕子、香川を筆頭に、女子リーグの実力者が多く集まる今節で優勝を飾るようなら、大山千広と並ぶ「第四世代」の顔としてブレークする可能性を十分秘めている。それだけの魅力を秘めた、器の大きな選手だ。

若手顔負けの44歳のベテラン香川素子にも注目

そしてもう1人、期待したいのが、地元滋賀支部の「ファイター」香川素子だ。今月8日に44歳の誕生日を迎えたベテランだが、若手顔負けの攻めるレースが真骨頂の実力者。出口も優出した「びわこ男女W優勝戦」の女子優勝戦(1月9日)では、大外から鮮やかなまくり差しで優勝を飾り、3連単12万円台のド派手ななお年玉を提供した。

昨年1月以降、びわこで5回走って4優出(準優勝、優勝、4着、優勝)と相性はピカ一。昨年末のクイーンズクライマックスでは優出を逃したが、大晦日の順位決定戦を快勝し、今年初戦も優勝と、運気が上向いているのは確か。悲願のG1タイトル奪取へ、勝負の一年になるだけに、地元のびわこで連続Vと行きたいところだろう。攻めるベテラン・香川の走りに注目だ。