コラム「業界歴35年 御大Xが競艇に物申す!」の第24回は、現在平和島ボートで熱戦が展開されている「SG 第35回グランプリ(シリーズ戦)」の中間報告をお届けしたい。注目のグランプリは、獲得賞金1位の現役最強・峰竜太が無傷の2連勝で得点率単独トップに立った。同2位には毒島誠から5人が並ぶ大混戦。一方、グランプリシリーズ戦は、SG9冠の池田浩二が意地の単独トップで、ポールポジションの準優10Rの1号艇を手にした。

枠番抽選から始まる戦い、パフォーマンスにも注目が集まる

「勝負は時の運」と言うが、その時の運を味方につけ、生かした者が、勝者に一番近いのは間違いないだろう。

後にも先にも、グランプリ出場(6人)の最終予選日となる、「トライアル2nd」の3日目(19日)の枠番抽選。A組の抽選で、いの一番にガラガラ(抽選機)を回したのは西山貴浩だった。ガラガラから出てきたのは、前日に続いて1号艇を意味する白い玉。右腕を派手に振り回す、西山らしいパフォーマンスで「時の運」を手繰り寄せた。

トライアル2nd組が合流した17日は5コースから6着に大敗。後がなくなったレース後の枠番抽選で白い玉を弾き出し、イン逃げで復活。そして、この日の抽選でも再度白い玉が飛び出してきた。今、原稿を書いている時点(18日)では19日の結果は分からないが、心臓に毛が生えている西山なら、難なくインから逃げてしまうに違いない。地獄から天国へ。時の運という点では、西山がグランプリ制覇に一番近い位置につけたと言っていいだろう。

逆に、トライアル2ndで2日連続、緑の玉を出してしまったのは菊地孝平だ。トライアル2nd初日も6枠だったから、これで3戦連、緑のカポックを着ることになった。だが、直前に白い玉を出した西山を意識して、西山以上に派手なガッツポーズで笑いを誘うあたり、ポジティブで前向きな菊地らしいパフォーマンスと言える。

トライアル2ndの初戦は6着ながら、18日の2戦目は大外から切れ味鋭いまくり差しで2着と巻き返しに成功。再度、6号艇を克服して、グランプリ決勝に駒を進めるようなら、「時の運」がほほ笑むかもしれない。コース取りから注目だ。

グランプリ2ndの2日目終了時点で得点率トップに立ったのは、1号艇で連勝を飾った峰竜太。2走目は白い玉をたたき出した峰だが、3走目の抽選では黄色い玉(5号艇)だった。運の強さでは西山が一枚上だったが、コース不問で突き抜けるターン力なら峰が艇界屈指。コース取りから不穏な空気が流れるが、峰が1Mで突き抜けるようなら、初のグランプリ制覇がグッと現実味を帯びるだろう。

一方、シリーズ戦の予選で得点率トップに立ったのは池田浩二。2011年と2013年に2回、賞金王決定戦(2014年からグランプリに名称変更)を制し、本来ならグランプリの舞台で戦っていなければならない男の、プライド意地だろう。いつもはクールな男が、今節は闘志むき出しに平和島水面で暴れている。

また、この平和島でSG初制覇となる2017年ダービーを制した深川真二、2013年以来、7年ぶり2度目のグランプリシリーズ制覇を狙う前本泰和が、シリーズ戦の準優勝戦1号艇を手にした。「グランプリ」は賞金上位18人に入ったプライドをかけ、「シリーズ戦」はグランプリに乗れなかった意地をかけ、残り2日間も熱い戦いが展開される。

グランプリシリーズ戦準優レース、トライアル2nd出場メンバー

シリーズ戦の準優3レース、およびグランプリトライアル2ndの出場メンバーは以下の通り。シリーズ戦の8~10Rは1号艇の3人が軸になるが、地元の8R村田修次、9R長田頼宗、10R石渡鉄兵に注目したい。グランプリトライアル2ndの11、12Rは頂上決戦6人の残るサバイバルレース。コース取りから動きがありそうだ。

◆グランプリシリーズ戦・準優8R

1号艇◎深川真二(佐賀)
2号艇秦 英悟(大阪)
3号艇〇茅原悠紀(岡山)
4号艇▲村田修次(東京)
5号艇△久田敏之(群馬)
6号艇井口佳典(三重)

◆グランプリシリーズ戦・準優9R

1号艇◎前本泰和(広島)
2号艇坂口 周(三重)
3号艇〇上野真之介(佐賀)
4号艇△磯部 誠(愛知)
5号艇▲長田頼宗(東京)
6号艇守田俊介(滋賀)

◆グランプリシリーズ戦・準優10R

1号艇◎池田浩二(愛知)
2号艇▲石渡鉄兵(東京)
3号艇〇馬場貴也(滋賀)
4号艇徳増秀樹(静岡)
5号艇桑原 悠(長崎)
6号艇△山口 剛(広島)

◆グランプリトライアル2nd・11R

1号艇◎西山貴浩(福岡)
2号艇〇寺田 祥(山口)
3号艇深谷知博(静岡)
4号艇△吉川元浩(兵庫)
5号艇篠崎仁志(福岡)
6号艇▲菊地孝平(静岡)

◆グランプリトライアル2nd・12R

1号艇◎新田雄史(三重)
2号艇▲白井英治(山口)
3号艇△平本真之(愛知)
4号艇松井 繁(大阪)
5号艇〇峰 竜太(佐賀)
6号艇毒島 誠(群馬)