コラム「業界歴35年 御大Xが競艇に物申す!」の第19回は、12月3日に若松ボートレースで開幕する「プレミアムG1 第2回BBCトーナメント」(12月3~6日)について。4日間のサバイバルレースで、毎日が勝負駆けという、競艇本来の魅力が詰まったシリーズになりそうだ。

一度でも4着以下になると決勝へ進めない緊迫したレースが魅力

簡単にシステムを説明すると、今年のSG、プレミアムG1覇者、ダービーまでのSG、プレミアムG1の選出基準に基づく勝率上位者など精鋭48選手が参戦。1回戦(8個レース)で3着以内の選手が準々決勝へ、準々決勝(4個レース)の3着以内が準決勝へ、準決勝(2個レース)の3着以内が決勝へと駒を進める。

つまり、1回戦からすべて3着以内で走ることが必要で、言い換えれば、一度でも4着以下に落ちると決勝へ進むことはできない。まさに毎日が勝負駆けという、緊迫したレースが続くことになる。選手にとっては大変だろうが、ファンにとってはたまらなく面白いシステムで、競艇のだいご味が存分に味わえる。

優勝がない田村、平和島グランプリ未出場の濱野谷が意地を見せるか

まず今シリーズの参戦選手で「喝」を入れたいのは、昨年覇者の田村隆信(42・徳島)だ。若松は8点を超す勝率を誇るドル箱水面。昨年の第1回大会の決勝は、抽選で1号艇を獲得するなど、波に乗っていた。その昨年は、BBCを含めG1・3勝(14優出)と活躍。賞金ベスト18人による「SG グランプリ」にも出場を果たしている。

一方、今年は現時点で優勝がなく、優出もわずか5回とパッとしない。11月末現在の賞金ランキングは74位(約3800万円)で、平和島グランプリのシリーズ戦にさえ出場できない。平和島グランプリの開催期間は、全く同じ日程で行われる蒲郡の一般戦を走るのだから、寂しい限りだ。このまま優勝なく終われば、2005年以来のこと。ここ3年はG1を優勝しており、4年連続のG1優勝へ、今節がラストチャンスとなる。昨年の大会覇者として、得意の若松で、ぜひ意地を見せてもらいたい。

実力者の濱野谷憲吾(47・東京)も発奮しなければならないシリーズとなる。11月末の賞金ランキングは80位(約3600万円)で、田村同様、平和島グランプリのシリーズ戦にも出場できない。特に今年のグランプリは地元の平和島での開催だけに、濱野谷の悔しさは計り知れないものがあるだろう。

今年は優勝こそ3回(優出は7回)あるが、どれも一般戦でのもの。『モンキーターン』のモデルにもなった競艇の申し子、レジェンドの華麗なモンキーターンは、47歳の今も色あせることはなく、まだまだ全国屈指の破壊力を秘めている。グランプリ出場者13人が参戦する今シリーズは、「グランプリ(シリーズ)脱落組」の濱野谷にとって、プライドをかけたシリーズとなる。

その他注目の選手

もう1人、ハッパをかけたいのは、地元の篠崎元志(34・福岡)。今年はここまで7優出で優勝ゼロ。賞金ランキングは35位で、グランプリシリーズにこそ出場するが、2016年まで4回しているグランプリには4年連続で手が届かなかった。

今年は実弟の篠崎仁志が5月の住之江オールスターでSGを初制覇し、賞金ランキング4位でグランプリに出場が決まっている。派手さはないが堅実派の弟に対し、兄の仁志には「華」がある一方で、浮き沈みも激しい。今年は迷いが感じられるレースが多い。怖いもの知らずで切り込んだ、かつての輝きを取り戻すためにも、地元若松のBBCでは、ドリーム組の弟を前に、圧勝の優勝劇を見せて欲しい。

最後に、激励の意味を込めてピックアップしたいのが、守田俊介(45・滋賀)、池田浩二(42・愛知)、桐生順平(34・埼玉)の3人だ。11月末での賞金ランキングは、守田がグランプリ「次点」の19位。池田が20位、桐生が23位。特に守田は逆転されてグランプリ「次点」に落ちただけに、悔しさも人一倍だろう。守田の類まれな速攻力、池田の精密機械のような冷静さばき、そして桐生の艇界屈指のスピードは、今シリーズの台風の目となる。